リスニング

英語イントネーションの正体は内容語/機能語の強弱〜波打つリズムで自然な抑揚を手に入れよう〜

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こんにちは、マルチリンガルジョニーです。


ネイティブが英語を話すのを聞いていると〜〜〜〜のように波打っていると感じたことがありませんか?


日本語を習いたての英語圏の留学生が「わ〜しはニ〜ンゴのんきょうをし〜いです」のように波打つ抑揚で発音してしまうことがあるのは、英語が波打つリズム感を持つ言語だからです。


この波打つリズムが英語のイントネーションを形作っている訳ですが、英語のリズムに慣れていないと一体どこで強調してどこを抑えれば良いのか迷ってしまいますよね。


この記事では英語のイントネーションの正体「強弱リズム」について音声・図解を使って解説していきます。読者の皆さんが波に乗って自然な抑揚を身につける参考としていただければ幸いです。



「内容語」vs「機能語」の強弱リズム


英語の波打つようなリズムを生み出している根本原則が、内容語(Content Words)・機能語(Function Words)の区別です。


聞き手に伝える話の内容の中心となる内容語く(声を高く・長く・大きく)発音し、内容語の流れを整えるための文法的機能をメインの役割として果たす機能語く(声を低く・短く・小さく)発音するというのが英語の基本的な強弱リズムを作る原則なのです。


内容語・機能語の細かい説明に入る前にまずは下の音声をお聞きください。実際の音を聞いてから法則を説明した方が頭に入りやすいためです。


  • ▶️

    I went to the new restaurant with my girlfriend.

    訳: 私は彼女とその新しいレストランに行った。


このイントネーションをなんとか図に表すとすれば次のようになります。


この文で内容語に当たるのは太字部分を含む単語です。


内容語だけピックアップしてみると「went・new・ restaurant・girlfriend」となりますが、これだけ聞いてもなんとなく内容を予想することができるのではないでしょうか。このように話の内容・情報を伝えるのに大事な単語を内容語と言い、この内容語にストレスを置いて、リズムの強の部分を作り出すのです。


一方上記の文のうち「I・to・the・with・my」が内容語の流れを整えるための文法的機能をメインの役割とする機能語に当たります。機能語だけ見ても内容を予測するのが困難なのを考えるとわかる通り、情報を伝える上では機能語より内容語の方が重要なので、機能語は一般的に弱く短く発音されリズムの弱の部分を作り出します。


内容語く、機能語く、と強弱リズムで交互に発音する結果、英語には図のように上下に波打つような抑揚が現れるのです。



ちなみにI・myは内容語なのではと思われるかもしれませんが、「他の誰でもなくが/のだ!」と強調する意図がない限り文を整える機能語と同じく弱く発音されます。



「内容語」「機能語」を品詞で区別してみよう


強弱リズムの基本がわかってきたところで、内容語・機能語になりやすい品詞をざっと整理しておきましょう。

内容語

名詞:restaurant, girlfriend, computer, money, etc.

動詞:went, enjoy, work, accumulate, etc.

形容詞:new, expensive, fashionable, productive, etc.

副詞:slowly, terribly, beautifully, technically, etc.

疑問詞:what, where, when, how, why, etc.

機能語

助動詞:will, must, have, be, etc.

前置詞:on, in, at, of, etc.

冠詞:a, an, the

接続詞:and, but, since, as, etc.

代名詞:I, him, ours, it, this, etc.




具体例で触れた通り、内容語は話の内容を伝えるのに重要な役割を果たす単語、機能語は内容語同士の関係を示すなどの文法的役割を果たす単語です。


内容語と機能語にリストアップした単語サンプルを比較してみると、内容語の方が単語単体で「レストラン(食事する良い感じのところ)」など、何かしらの「情報」を持っていることがお分かりいただけるかと思います。


実際に英語を話す際に「これは内容語だから音程高めでちょっとはっきり発音しなきゃな」「これは機能語だから内容語ほどはっきり発音せず、ちょっとテンション下げる感じや」とかいちいち考えていてはとても流暢に話すことはできませんが、イントネーションについて理解を深めるとっかかりとしては内容語・機能語の強弱リズムは抑えていて損はありません。


最終的に無意識でも自然な抑揚で発音できるようにするためにも、最初はこの英語リズムを形作る根本原則を意識しつつ、肩を上下に揺らしてビートを刻みながら抑揚の王者になりましょう。



強弱リズム:長めの文で追加検証


さて、内容語・機能語の区別が終わったところで、もう1つ音声付き例文を使って強弱リズムの復習をしていきます。まずは音声をお耳にお入れくださいませ。


  • ▶️

    I hated grammar when I was in high school, but I've decided to give it another shot.

    訳: 高校の頃は文法が嫌いだったけど、もう1回やってみることにしたのさ。



これも無理やり図に表してみました。



今回も太字部分を含む内容語(波の山を作る)をピックアップしてみましょう。
やはり「hated・grammar・high・school・decided・give・another・shot」の一覧だけ見てもなんとなく話の内容を掴めるのではないでしょうか?


反対に機能語に当たる「I・when・I・was・in・but・I've・to・it」だけ見ても具体的な情報を掴むには超能力が必要かと思います。ここでも内容語・機能語の強弱リズム原則がきれいに当てはまる訳です。


先ほどと違う注意点としてはbutの前のコンマで一度話を区切る際、high school⤴︎という感じで音程が上に行く部分です。これは「話がまだ続くよ」というメッセージを抑揚によって伝えていくイントネーションのパターンです。


このように話者の気持ちが乗って質問や疑問・怒りなどそれぞれのニュアンスがイントネーションに現れるのは日本語でも同じですが、英語の場合そのベースに強弱リズムという根本原則があるということを押さえておいていただければと思います。




強弱リズム応用編:youtuberのイントネーション分析


これで終わっちゃつまらないのでyoutuberの力をお借りしてカジュアルに話す際のイントネーションを分析しながら強弱リズムを確認してみます。


まずは下記動画「7秒〜17秒」の冒頭部分で、日英バイリンガルのmayukoさんが動画の概要について英語で話すシーンを見てネイティブのイントネーションを感じてみてください。


さらに余裕がある方は繰り返し同じ部分を再生して本当に強弱リズムになっているか自分で分析してみると面白いかもしれません。先入観なしで考えてもらいたいので、強弱リズムの図解が目に入っちゃわないようにスクロールし過ぎには注意してくださいね。



それでは例によって図解で強弱リズムを視覚的に確認してみましょう。



まずは1行目。
太字部分を含む単語は「today's・video・about・me・bilingual」ですね。これだけでも今回の動画はバイリンガルの話なんだなって予想できるんじゃないでしょうか?


反対にリズムの弱側「So・is gonna be・being」だけだと推測のプロフェッショナルでも歯が立たなそうです。


さて、ここで「え、前置詞のaboutと代名詞のmeは機能語ちゃうんか?なんで強リズムになっているんだ?」と疑問に思った方は鋭いです。


内容語・機能語の区別はなにも厳密なものではなく、この単語は絶対に内容語、あの単語は絶対に機能語としての人生を歩まなければいけないと決まっている訳ではありません。


例えば今回のmeは動画でこれから話す内容のテーマな訳ですから、そこが強のリズムになるのはごく自然なことです。さらにis gonna beと弱が長く続いた場合バランスをとるためにその次の語(今回はabout)が若干強リズム寄りになるということも良くあります。


強弱リズムの基本を元にいろんなイントネーションのパターンに着目してみると面白いかもしれません。



続いて2行目。
今回は「speaking・Japanese・English・fluently」とほぼ内容語です。


注目すべきは内容語の中でもJapaneseとEnglishが少し強いリズムになっている点です。「自分がバイリンガルであることについて話します」と言った後の内容なので、当然気になるのはどの言語のバイリンガルなのかということになり、その答えであるJapaneseとEnglishが強めのリズムになるのです。


話す人が重要だと考える単語に特にアクセントを置くというのは、みなさんが日本語を話す際や誰かが日本語を話しているのを聞く際に少し意識的に観察してみると、英語と同じかもしれないとヒントになるかもしれません。



最後3行目。
ここだけイントネーション補助線がカクカクしているのお気づきになられたでしょうか?最後にカクカクの方が早く書けることに気づいただけで特に深い意味はありません。


強リズム部分を抜き出してみると「there・lot・things・talk・wrapped・up・topic」ですが、やはり弱リズム部分の「So・'s・a・of・that・I・wanna・about・into・this」だけを見るより遥かに内容の推測がしやすいと思います。


そしてここでも少し例外っぽいのが混じっています。


まず内容語の方のupは機能語として弱く発音されても良いものですが、「wrap up」のように熟語フレーズになっているものは両方の単語が比較的存在感を持って発音されます。フレーズで1つの内容を持つという考え方かもしれません。


さらに弱リズムの方にwannna(want+to)という動詞が含まれていますが、なぜ内容語であるはずの動詞が弱く発音されているのでしょうか。


これはwannaが厳密には動詞だけど、助動詞のように扱われており、メインの動詞はあくまでtalkだから情報量の少ないwannaは弱く発音されると考えられます。1行目の「is gonna be」と同じノリですね。





具体的学習ステップは?


ここまでmayukoさんの力を借りて強弱リズムについてごちゃごちゃ分析してみましたが、実際には不安や皮肉など言語化しきれない繊細なイントネーションもたくさんあります。


その繊細なイントネーションを掴むためにはやはりyoutube動画や海外ドラマなどで生の英語を聞きまくって練習する作業が不可欠なのですが、その具体的な練習方法は次の記事で解説しています。


合わせ読み
英語イントネーション改善法〜4ステップ学習とおすすめ教材で抑揚を制覇せよ〜

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プロフィール

管理人: マルチリンガルジョニー

 

高校中退→1浪→京大法学部→セブ留学(1ヶ月)→上海留学(1年間)→専門商社就職→香港駐在→2年で退社→韓国でフリー→医学部受験講師

 

モットーは『語学=ライフスタイル』
話せる言語は日・英・中・韓・広です。
TOEIC990。新HSK6級。

 

英語独学奮闘中の方を応援します。

 

 

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