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【1000時間ヒアリングマラソン】適正レベルと効果的な学習法を大解剖!

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こんにちは、マルチリンガルジョニーです。


「TOEICリスニングで割と内容が聞き取れるようになってきたけど、洋画を字幕なしで見た瞬間速すぎて撃沈した」
「ネイティブと1対1の会話なら理解できるのに、複数で話し出した瞬間自分だけ置いてけぼり」



ネイティブが本気出した時の英語はもはやTOEICや英検等の資格試験の英語で聞くやつと別の言語じゃないのかというぐらいマシンガンに聞こえますよね。また1対1オンライン英会話で聞き取れていても、ネイティブの先生が手加減して喋ってくれていることが多いので、複数の会話やネイティブ向けのトークショーetc.のナチュラルスピードの英語に立ち向かうとなるとやはり一気にハードルが上がります。


TOEICで高得点を取れたり英検1級レベルのリスニング力があるからといって、「生の英語」が聞き取れる訳ではないのです。ネイティブの容赦ないガチ英語を聞き取る力をつけるためには海外ドラマやトークショー、ネイティブ向けのポッドキャストなどで「生の英語」を耳に注ぎまくる必要があります。


しかし学習者向けの参考書をメインに使ってトレーニングしてきた英語学習者からしたらネイティブの英語は高速発音・参考書に出てこないような口語表現・イディオムなど、乗り越えるべき壁がいくつも聳え立っています。いきなり解説なしで生の英語解読に挑もうとしても何から手をつければ良いのか戸惑ってしまうのは無理もありません。


そんなネイティブ英語に挑戦する気概を持ちながら学習法を考えあぐねている人に向けて、「学習者向け英語」と「ネイティブ英語」のギャップを埋めていく懸け橋になってくれるのが1000時間ヒアリングマラソンです。



特に洋画や海外ドラマを使った学習に挑戦したけど挫折してしまった経験がある方はこの記事でネイティブ英語へのジャンプ台である1000時間ヒアリングマラソンの活用法を知り、もう一度「生の英語」攻略への闘志をメラメラと燃やすことができます。


またヒアリングマラソンは知っているけど自分の英語力に合った教材なのかよくわからないという方に向けて、ヒアリングマラソンの概要・挑戦すべきレベルについて具体的に解説しています。簡単な適性チェックも容易しているので今後の学習方針を決める参考にしてくださいね。


まずは概要をざっと見てヒアリングマラソンを効果的に活用できる英語レベルについて考えていきましょう。レッツゴー・ゴー・ゴー!




ヒアリングマラソンとは?


ヒアリングマラソンとはユメタンやキクタンで有名なアルクが出版しているリスニング教材です。


アルクは日本人が英語独特の音やリズム、スピード を身体にしみこませ、日本語を介さずに理解できるようになるには、一定期間、集中して生の英語を聞くことが大切というコンセプト。目安として1年間1000時間(1日3時間x1年。映画やドラマ・ニュース・英会話etc. 幅広くインプット)を学習目標に掲げており、それをサポートする教材が(1000時間)ヒアリングマラソンです。


ヒアリングマラソンに登録すると『マンスリーテキスト』・『ENGLISH JOURNAL』が毎月1冊ずつ、1年間計24冊送られてきます(6ヶ月コースもあり)。それぞれ110ページ、150ページ程度のボリュームがあるので1ヶ月の学習量としてはなかなかの手応えがあります。


音声はダウンロード形式で専用アプリが用意されており、テキスト版と同じ内容のデジタル書籍もダウンロードできるので、書籍を持ち運ぶのが面倒な人はスマホやタブレットだけで通勤・通学時など隙間時間を活用してリスニング学習を進めることができます。教材内容の詳細はアルクの公式ページ をご覧ください。



ヒアリングマラソンに適しているレベルは?


ヒアリングマラソンの概要がわかったところで、各おすすめポイントに入る前にどれくらいのレベルが適しているのか、目安を見ていきましょう。


純粋な英語レベルだけでなく、性格や好みによって適しているかどうか決まってくる部分も大いにあるので一概には言えませんが、簡単なチェック方法も容易しているので普段行っている学習内容・学習時間を振り返りながら自分のレベルに合った教材かどうか判断してくださいね。


英語中上級者が「ネイティブ英語」聞き取りを目指す教材


ヒアリングマラソンは大量に英語を聞くトレーニングのための教材です。


「リスニング参考書やTOEIC等のクリアな発音なら大体聞き取れる」「英会話の先生の手加減された1対1の会話ならなんとかなる」という中上級レベルの英語学習者から「洋画やドラマなどネイティブ同士の手加減なしの英語が聞き取れる」というプロレベルを目指す際に活用すると一番効果が高いのではないかと思います。


プロレベルってなんやねんと思われた方は、僕が勝手に作った造語なので細かいことは気にしないで大丈夫です。プロレベルになると「英語を学ぶ」→「英語で学ぶ」状態に進化し、YouTubeやドラマなどから無料or格安で世界の情報にアクセスできるようになり、脳みそがどんどん柔軟になって日々楽しくなる。大体こんな感じです。


具体的にヒアリングマラソンに適している英語レベルの例をまとめたので、ご参考になれば感激です。


ヒアリングマラソンに適している人

・TOEIC800以上

・TOEIC900以上だけど早口のネイティブ英語は聞き取れない

・洋画やyoutubeで勉強したけどスクリプトや訳がないとハードル高い

・学習者向け教材は8割以上聞き取れる

・洋画、海外ドラマを字幕なしで聞き取れるようになりたい

英語学習初心者はまず基礎参考書


ヒアリングマラソンは「生の英語」、つまり英語学習者向けに手加減されていないネイティブのガチ英語を収録しています。「英語を始めたばかり」「基礎からやり直しをしたい」という方には向いていません。


ヒアリングマラソンに適していない人

・初心者

・発音記号学習が済んでいない

・高校レベルの文法学習、語彙学習が済んでいない

・学習者向け教材のリスニングでも苦戦する

・英検準1級レベルやTOEICリスニングでスクリプトがあっても7割程度しか理解できない

*アカデミックな内容のみの学習者向け教材だと面白くなくて勉強が続かない、という場合は少し背伸びしてヒアリングマラソンで生の英語を使った学習を取り入れるのもOK

残念ながら適していないに分類されてしまった方は文法語彙の基礎学習を完了し、このリスニング学習ロードマップのステップ1: 発音基礎から1つ1つ着実にこなしてリスニングの基礎体力をつける方が先決です。基礎体力を整えてからヒアリングマラソンに取り組んだ方が生の英語を効果的に吸収できますよ。


まだ基礎が済んでいないけどどうしても最初から「生の英語」でやりてぇんだ!という猛者の方は次の簡単チェックでご自分の適性を確かめてみてくださいね。

ヒアマラに適しているか簡単チェック!


TOEIC800程度の英語力があるのにTEDや洋画・トークショーなどのネイティブ英語を聞く時間はほとんどなく、いまだにTOEICや英検等の資格試験参考書ばかり繰り返し解くのに時間をかけている。


あ、それ自分やんと思った方は早く学習者向け参考書オンリーの学習から脱出して「生の英語浴」を始めてください。映画の一節やインタビューなど生の英語をスクリプトや日本語全訳付きで解説してくれるヒアリングマラソンは、TEDなどネイティブのガチ英語だけでいろんな情報を吸収するプロステージへの架け橋として機能してくれます。


さて、まだ英語を始めたばかりで基礎文法も終わってないけど、英語学習者向けに書かれた手加減された英語なんてかったるくてモチベ上がらない、やってられない。最初から「生の英語」とやらを使ってゴリゴリに耳を鍛えていきたい、という方はまず以下の動画を英語字幕付きで試しに1分見てください。





いかがでしょうか。
英語をまだ始めたばかり、あるいは参考書でしかリスニングやったことがないという方にとってはスピードが速く、しかも少し難しい語彙や参考書では遭遇しにくい口語表現が入っていたりして難しく感じたかもしれません。


それでNo problemです。ここで聞き取れるかどうかを試してもらいたかったのではなく、どういう気持ちだったかをチェックしていただきたかったのです。



英語字幕付きでもスピード早いし知らない単語いっぱい出てきて聞き取れないストレスで脳が萎縮しちゃう、日本語訳あってもこんなのは挫折してしまう、と感じた方はまずは基礎固め&学習者向けのリスニング教材で下準備をしてからヒアマラを検討するので遅くありません。


逆に聞き取れない部分が多かったけどめちゃくちゃ好奇心が刺激された、この動画みたいに「生の英語」でどんどん情報を吸収できるようになりたい!英語スクリプトや日本語全訳・口語表現解説があったら便利だな〜。こんな風に少しでも興奮できた方はたとえ現在の英語レベルが高くなくてもヒアマラに向いている可能性が高いです。


文法・発音の基礎学習を進めつつ、並行してヒアリングマラソンの補助付きでネイティブ英語学習を地道に進めて行けば早い段階でガチ英語のスピードに慣れることができるでしょう。ただし、基礎学習を怠っては効果が激減してしまうので、適当に聞き流すだけの学習はご法度ですよ。



英語中上級者におすすめ:ヒアリングマラソン3つのポイント


ここまででヒアリングマラソンいい感じじゃん、って思ってくださった方はこれから3つのおすすめポイントを紹介していくので、さらにモチベーションをぶち上げてもらえたら光栄です。


自分の英語レベル的にヒアリングマラソンやった方が良いとは思うけど、まだ迷っている、という方は各おすすめポイントを見ながら興味を持てそうか、英語力を飛躍させられそうか、現在行っている学習メニューと比較しながら判断材料にしていただけたらと思います。


ではおすすめポイントを以下の3つに分けて見ていきましょう。

・教材形式でネイティブ英語を学べる
・ジャンルの広さ
・『英語で学ぶ』習慣が身に付く

教材形式でネイティブ英語を学べる


わざわざ月刊誌形式のリスニング教材を注文しなくても本屋に行けばリスニング参考書が腐るほどあるし、youtubeでは英語ネイティブが喋るありとあらゆるジャンルの動画が無料で観られます。


しかしヒアリングマラソンの大きな価値の1つは『ネイティブ英語を』英語学習者が学びやすい教材形式にしたことです。学習者向けに編集された少し遅い、あるいはフォーマルな英語から卒業し、高速&ボソボソ発音のネイティブ英語聞き取りに初めて挑戦する際には大きな壁が待ち受けています。ヒアリングマラソンはこの壁を超える際に心強い味方となってくれるのです。


ネイティブ英語が学びやすい教材形式とはどういうことか?具体的な特徴として以下のようなものがあります。

・ネイティブスピードの音源(アプリ・ダウンロード形式)
音源の英文スクリプト
英文スクリプトの日本語訳
・概要要約、内容把握問題などの理解度チェックテスト
・復習用の語注、フレーズ解説、シャドーイング回数マーク欄
・言い換え訓練、アウトプット訓練、映像化練習
・定期的にリスニングの伸びを確認できるマンスリーテスト[HEMHET]



ざっと並べるとこんな感じです。特に英文スクリプトと和訳があるのはネイティブ英語に挑戦し始めたばかりの学習者にとっては非常に有益なはず。


ネイティブ英語が聞けるYoutubeも英文スクリプトが無いものも多いですし、Netflixでは英語・日本語字幕がありますがフルの日本語訳はありません。日本語字幕は限られた画面内で端的に伝えることが重視されるので、英語表現を効率よく深く学べるようにする機能は果たしてくれません。


ネイティブ英語の音源+英文スクリプト+日本語訳の三拍子が揃った教材は、日本語字幕や日本語訳、場合によっては英語字幕も無いネイティブ英語を問題なく楽しめるステージに突入するためのジャンプ台なのです。


上記以外にもシャドーイングやスピーキング学習方法のアドバイスなど、至るところに色んな学びやすい工夫が施されており、初めて本格的にネイティブ英語に触れる学習者でもステップアップしやすい教材構成になっています。




ジャンルの広さ


ネイティブ英語を教材形式で学べることに加えて、2つ目のポイントが『様々なジャンルの英語に触れられる』という収録内容の幅広さです。


洋画・海外ドラマ/アニメでは当然色んなジャンルがありますし、実際の会話でも会う人会う人によって興味やバックグラウンドも異なるので英語での会話内容も多岐にわたるでしょう。少なくとも色んな会話についていけた方が楽しいのは間違いありません。


このように真の英語力を身につけるには英語を聞く量だけでなく、幅広いジャンルの内容に興味を持ち、各ジャンルで使われる英語表現に慣れておく必要があるのです。しかしたとえ自分が「色んな内容の英語を聞こう!」と意識できていても、youtubeや洋画だけだとどうしても自分の好きなジャンルに偏ってしまいます。ヒアリングマラソンでは自分で意識せずとも幅広いジャンルの英語に触れられるので、自然に英語で対応できる範囲が広がっていきます。


幅広いジャンルとは具体的にどんな内容があるのか?2019年5月号を例にすると以下のようなコンテンツが収録されています。

・タクシー内でのやりとり
・Wi-Fiのないコテージで旅行楽しそうという友人間の話
・ブスと言われ落ち込んでる娘と親の会話
・本屋を開業した人へのインタビュー
・洗濯乾燥機は便利かという違う国出身3人の議論
・全電力を太陽光で賄う世界初の国際空港の話
・ベネズエラの国営石油企業に対するアメリカの経済制裁
・物語『アリババと40人の盗賊』
・映画『Don't Worry He Won't Get Far on Foot.』の一節
(主人公が交通事故で下半身麻痺になり自暴自棄になって酒に浸るもそれを克服して風刺漫画家として活躍していくストーリー)



上記でもまだ一部をあげただけですが、いかにバラエティに富んでいるかイメージがつくのではないでしょうか。


タクシー等の初対面、友人間、親子間、インタビューなど、同じ1対1の会話でも話者の関係性によって言葉遣いが全然違ってくるので、幅広いジャンルの会話を聞くことで場に適した言葉を選ぶ能力も磨くことができます。


会話表現全般も長文ばかり読んできた学習者にとっては馴染みが薄いかもしれませんが、幅広い会話を聞くことでカジュアルな表現も身につけることができます。例えばsurprised→blown awayのような口語表現が頻出するので、リスニング力アップだけでなく、自分の表現の幅を広げることが可能です。


3人の議論では出身国がそれぞれ日本・スペイン・カナダで、色んなアクセントに慣れることができます。留学や英語を使う仕事ではネイティブと非ネイティブが混じった環境がよくあるので、早めにどんなアクセントも聞き取れるようにしておいた方が吉です。


日本のニュースだけではなかなか入ってこないような国際的ニュースも豊富で、知的好奇心を満たしつつ、教養を磨くことができます。留学生活・海外生活を送る場合はホームパーティなんかがあると思いますが、そういった場合高確率でニュースの話も出てくるので、今のうちから英語でニュースを理解する力、自分の意見について考え、発表する力(独り言等で訓練)を養っておくメリットは大きいと思います。


物語では言葉だけで心情や情景を描写しようとするので、日常会話やニュースとはまた違った言葉遣いになり、特に英検などの堅い文章で勉強してきた学習者にとっては新たなジャンルの語彙を獲得するチャンスとなります。洋書の小説を読みたいけどハードル高すぎるという方はこの短編物語でリスニング力を鍛えつつ小説を読破するための下地を作っていくと良いでしょう。


そして個人的に僕がヒアリングマラソン最大の強みだと思うのが『シネマ試写室』という映画のシーンを概要・スクリプト・訳・解説付きで紹介するコーナー。洋画では学習者向けの教科書には登場しないようなスラングが登場したり、会話スピードが段違いに速かったりと、リスニングの難易度をあげる障壁だらけなのですが、スクリプト・全訳があることでその障壁を超える素養を磨くことができます。


さらにナチュラルスピードとゆっくりめスピードの2つの音源が用意されており、洋画のスピードに段階的に慣れることも大きな利点。スクリプト・全訳と合わせて活用することで、最終的に英語字幕付き洋画→字幕なし洋画へと羽ばたく第一歩を踏み出すことができるのです。


ヒアリングマラソンを通して興味の範囲を広げ、自分の英語に深みをつけてみてはいかがでしょうか。




「英語で学ぶ」習慣が身に付く


2つ目のポイント『ジャンルの広さ』とも少し繋がりますが、英語学習関係の情報や政治・経済・ビジネスや文化・エンタメなど幅広く英語で学ぶことができる『ENGLISH JOURNAL』がついてくることが3つ目のおすすめポイントです。


英語"学習者"を卒業し、英語を自由に使いこなすには英語で情報収集しつつ自分の意見をしっかり持ち、英語で伝えられるようになる必要があります。その第一歩が『英語を学ぶ』ステージから『英語で学ぶ』ステージへの移行です。


洋書や英語での講義、専門的なyoutubeチャンネルなど、最初から本格的に英語で学ぶことができれば理想的なのですが、最近まで2-3ページの長文やTOEICで練習してきた学習者にとっていきなり分厚い専門書やスクリプトのない講義に挑むのはハードルが高いかもしれません。そもそも学びたいことが特にないということもありえますよね。


ENGLISH JOURNALでは各トピックがコンパクトにまとめられている(それでも6-7ページあるので中々手応えがあります)ので、『英語で学ぶ』を体験するのにちょうど良いです。何も学びたいことがない人は「English Journal」で知的好奇心を刺激し、学びたいと思うことを見つけることができるかもしれません。



「英語を学び、英語で学ぶ」副読本ENGLISH JOURNAL


ヒアリングマラソンの副読本「English Journal」で学べる内容についてもう少し掘り下げて起きます。


まずどんな内容があるのかざっとピックアップしたので、面白そうなものがあるかチェックしてみてくださいね。

・『ドラッグ中毒者の役作り』について俳優インタビュー
・ファッションについての英国人・米国人間の会話
・特別企画『"雨傘運動"と香港の未来』
・世界の英語
・"What is Children's Day in Japan"
(こどもの日についての外国人ライターの記事)
・特集『英語のおしごと大集合』
・『日本人が英語で働くということ』
(英語での効果的なコミュニケーションに関するレクチャー)
・電話で要点をメモし、メールを作成するアクティビティ



こちらも一部をピックアップしただけですが、幅広い内容について『英語で学ぶ』体験ができることがお分かりいただけるかと思います。


ネイティブのインタビュー・会話


ドラッグ中毒者役の俳優へのインタビューは依存症の悪いイメージを払拭して、「中毒者=悪」ではなく誰でも経験し得る「人間の問題」として依存症を捉え、理解を広めたいという思いやそれをうまく観客に伝えるために役作りでは何を気をつけるのか等、俳優という普段多くの人が直接関わることのない人が何を考えているのか英語で学べる良い機会になります。


日本在住英語ネイティブ(アメリカ人・イギリス人)間でのファッションについての会話ではカジュアルな表現が多様され、友達との会話やパーティでの雑談の参考になります。例えば”オンラインで買ってみたら画面上では良くみたけど生地とか色とかが微妙だった”のような身近な話は簡単そうに見えて堅い英文ばかり読んできた学習者にとっては意外にやりごたえのある内容だと思います。


世界情勢・非ネイティブの英語


特別企画では世界情勢について理解を深めることができます。例えば香港の民主化運動を背景を含めて知ることで香港にはどういう文化・思考があるのか理解を深められます。こうして各文化・政情への理解を積み重ねていくことで徐々に世界を有機的に繋がっているものと捉える大局観が養われ、ただの語学スキルに止まらないグローバル思考が身につくのです。


巻末には「世界の英語」というコーナーがあり、非ネイティブのインタビューを通して"スペイン語圏であれば母音を綴り通りにはっきり発音する傾向がある"、のように訛りや文法のパターンを学ぶことができます。さらに例えば2019年5月号は上記特集企画に加えて香港人の英語インタビューが掲載されており、多種多様な英語に触れる機会が用意されています。

『ノンネイティブ』の英語も聞き取れてこそ真のリスニング力ですよ。


外国から見た日本文化・英語に堪能な日本人の視点


こどもの日などの日本文化・伝統について外国人ライターが書いた記事では、外国人視点で日本文化を見ることでより理解を深めることができ、さらに英語で発信する際の参考になります。海外や外国人と仕事をしようと思うと、英語で日本のことについて話す機会に多々出くわすことがあるので、自国文化について少しずつ知識・表現を磨いておくことは必ず役に立ちます。


また2019年5月号では英語を使った職業人が特集されましたが、英語を生業にするプロの思考を知ることで、英語学習の新たな視点を手に入れ、モチベーションも高く保つことができます。


例えば翻訳者が英語力向上のために何に取り組んでいるのか、国際ジャーナリストが英語力以外にどんなスキルが必要と考えているのか、英語教師や語学コンサルタントが英語を教える際に何に気をつけているか、という英語での仕事全般に関するプロの回答を読み込めば、単調な英語学習から脱出して本質的な英語力を身につけるヒントを掴めるかもしれません。


ビジネス英語・コミュニケーション


講義形式のコンテンツでは英語で政治・経済・文化など様々な分野に精通するゲストの講義を通して英語で学ぶことができます。2019年5月号の『日本人が英語で働くということ』という講義では、英語で仕事をする際に重要なコミュニケーションスタイルについて理解を深めることができます。


例えば社長参加の飲み会を断った現地社員に対して日本人の駐在員が"You must attend."と何気なく言った言葉が大問題になったという話や、部下の提案を却下する際は日本風に"It's difficult."とだけ言うのではなく、"Thanks for making a suggestion."のような肯定から入り、提案が実行できないとはっきり意思表示し、"Because we don't have enough budget."など必ず説明や理由を伝えるというような効果的な英語でのコミュニケーションについて知ることができます。


さらにただ聞いて理解するコンテンツだけでなく、お客さんからの英語での電話を聞いて要点をメモし、関連部署にメールを作成すると言ったインプット・アウトプット統合型のアクティビティも用意されているので、実際に仕事で英語を使うための予行演習ができます。


ただ聞き取れるだけでなく、聞き取った上で効果的に自分の意思を伝えられる能力は英語で仕事を行う上で非常に重宝するはずです。



ヒアリングマラソンの効果的な学習法


ヒアリングマラソンは1年で1000時間リスニングを補助する教材ということもあり、毎月のボリュームがなかなか多いです。


文法参考書や長文読解教材数冊を時間かけてやり込む精読スタイルでやってきた人にとってはその量の多さにちょっと戸惑うかも知れません。


大量の「生の英語」をきっちり消化しつつ、ただ聞き流しにならないためにはどうすれば良いのか、ヒアマラを使った効果的な学習例を3つに分けて紹介しておきます。


精聴


まずは精読ならぬ精聴。


メインのマンスリーテキストから1つ&副読本のEnglish Journalから1つ題材を選び、語彙や意味内容はもちろん、発音を徹底的に耳コピすることで「生の英語」を聞き取る基礎体力を強固なものにしていきます。


下の画像のように親しい間柄の2人の会話が題材になっているものではTOEICや英検などの資格試験と違い、よりカジュアルな言葉遣いや発音で話されるので、そのような題材で精聴をやりこめばネイティブの英語が聞き取れる耳がグングン育っていくでしょう。


もちろんニュースの言葉遣いが苦手であればそちらを重点的に鍛えるというのもありよりのありです。

マンスリーテキスト



聞く回数も人それぞれなのですが、目安として同じ題材を朝晩計2回 x 30日→合計60回こなしていけばかなり発音に敏感になり、英語耳が洗練されてくると思います。


この際発音が曖昧な単語があれば必ず辞書で発音記号と一緒にチェックし、頭の中での発音のイメージと実際の音声を結びつけていき、さらに単語同士の発音の繋がりや抑揚など、あらゆる発音要素に意識を集中させながら聞くと効果的な精聴になるはずです。


精読・精聴やシャドーイングのやり方については以下の記事に詳しく書いています。


合わせ読み
【リスニング対策用】音声付き英語長文参考書おすすめ7選〜精読&シャドーイングで音声知覚を自動化せよ〜

リスニング学習>学習者向けリスニング教材 こんにちは、マルチリンガルジョニーです。いきなり質問ですが、リスニングが得意だと自信を持って言えますか?子供の頃から洋楽を聴きまくっていたとか、大人にな ...

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アクティブトレーニング


さて続いて精聴からさらに1つ踏み込み、アウトプットも兼ねたアクティブトレーニング(勝手に作った造語です)。


このアクティブトレーニングではリスニング力だけでなく、スピーキング力も鍛えていきます。全文を理解したのち、文字通りアクティブにアウトプット練習もして、口も鍛えるということです。

English Journal



具体的にはどうやるのか。
上の画像はEnglish Journalの「経費削減に関する社内会議」を抜粋したものですが、これを例に練習方法の一例を考えてみましょう。


冒頭に"I think that cutting down on overtime work will help us reduce costs." と出てきます。普段よく残業をしていてこのovertime workという表現使えるな、と思ったらここから理解を広げていきます。


残業=overtime workと覚えて終了、ではなくovertimeを辞書(英和/英英)で調べてwork overtime(副詞), reduce overtime(名詞)など、他の用法もチェックしていくのです。


さらにLots of people work overtime in Japan.のようにovertimeを使って作文してみる、という風に自分の頭で考えながら英語を話す時間を取ると残業に関して流暢に喋れるようになります。


このように英文スクリプトに出てきた単語やフレーズをきっかけに、脳内妄想を繰り広げて使える表現を獲得していくと受動的に英文を聞くだけの練習と比べると飛躍的に伸ばすことができます。


まだ練習し始めて妄想力が足りない場合は、まるで自分が会議の場にいるかのように想像しながら和訳を口頭英作していくだけでもスピーキングに十分効果がありますよ。


リスニング力だけじゃなくて表現力もガツガツ獲得していく欲張り学習モンスターになっちゃいましょう!



多聴


さて最後は多聴です。
ヒアリングマラソンの真骨頂はこの良質な英語のインプット量を圧倒的に確保できるというところです。


一言一句調べながら分析する精読/精聴スタイルに慣れている学習者にとってはついつい音声を一時停止して英文を見て、という風にやりたくなってしまう時もあるかと思いますが、とにかくリラックスして英文全体の内容を音声のスピードで聞き取ることに集中するのが鍵です。


通勤・通学、洗い物・洗濯中など、耳が空いている時は常にヒアリングマラソンの音声を聞く習慣をつけると多聴がうまく継続できます。


一発で聞き取るのが難しくても5回とか10回とか流していればパズルのピースが揃うように理解度が上がっていきますので、目の力を借りずに耳だけで理解するという体験を積み重ねていきましょう。


実際の英会話では一時停止はできません。多聴を続けることで、何か作業をしながらリラックスした状態でも英語を聞き取る力を磨くことができるのです。


音声を何回か聞いて聞き取れなかった語彙は後々スクリプトを見て英英辞典で調べ、語法をマスターするといった風に精聴の要素を取り入れても良いでしょう。




精聴・アクティブトレーニング・多聴を使いこなして最強の英語耳を作り上げるか否かはあなた次第です!

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ネイティブ英語が聞こえる世界へ


ヒアリングマラソンでネイティブ英語を聞き取る下地ができたらあとはひたすらネイティブ英語の世界に浸って語彙力・表現力を磨いていくのみです。


ネイティブ英語の世界に浸るには海外ドラマ・洋画が一番。
以下の記事で海外ドラマ・洋画を使った学習法を解説しています。


ヒアリングマラソンの休憩がてら覗いてみてね!


合わせ読み
【3つの能力を鍛える】洋画/海外ドラマを使った英語学習の効果的なやり方

こんにちは、マルチリンガルジョニーです。最高の海外ドラマに出会い、「1シーズン丸ごと一気見したわ!」と海外の友達にその感動を共有したい時は次のように叫ぶと効果的です。 I binge-watched ...

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プロフィール

管理人: マルチリンガルジョニー

 

高校中退→1浪→京大法学部→セブ留学(1ヶ月)→上海留学(1年間)→専門商社就職→香港駐在→2年で退社→韓国でフリー→医学部受験講師

 

モットーは『語学=ライフスタイル』
話せる言語は日・英・中・韓・広です。
TOEIC990。新HSK6級。

 

英語独学奮闘中の方を応援します。

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