文法

品詞理解3つのメリット。文法丸暗記とはおさらば!〜英語長文の品詞分解は必要?意味ないの?〜

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今回は英語の品詞を学ぶといろんな面でその知識が役に立つ、という話をしていきます。

英語の品詞は全部で8つあり、それぞれ名詞、代名詞、形容詞、副詞、動詞、前置詞、接続詞、間投詞と呼ばれています。

単語が文章の中で持つ役割のようなもので、単語と単語の繋がりを紐解く上で重要な要素になります。

品詞は英文法の基本で、身につけることができれば、かなり強力なのですが、
学校ではさらっとしか触れられていなかったり、覚える必要がないと思われていたりとで、あまりちゃんと覚えていないという方も多いようです。


また、わざわざ時間をかけてまで覚えるべきなのか、
品詞を覚えると英語学習においてどのようなメリットがあるのか、
英語が苦手だけど品詞は学ぶべきなのか、


などなど、品詞にまつわる議論は今日もどこかで盛り上がってると思います。


今回はこの品詞を学ぶことで、皆さんの身に起きるとても良いことについて、
豊富な例文と具体例を使ってご紹介していきたいと思います。

そもそも品詞ってなんだっけ・・・



まず、はじめに皆さんにぜひ知っておいて頂きたい言語の大前提についてお話をします。

言語には文章を成り立たせるためのルールがあります。

日本語を勉強した際に主語と述語によって文章が成り立つという話を覚えている方もいらっしゃるかと思います。

同じように英語にも単語と単語の組み合わせを文章として成り立たせるためのルールがあります。

では、どのようなルールの上で成り立っているのか、それを理解するため鍵が品詞です。


単語帳を開くと英単語の日本語訳の近くに「名詞」「形容詞」などと書かれているのをみたことがある方もいるかと思います。
品詞は単語が文章の中で持つ役割のようなもので、単語の品詞がわかると文章のどこでその単語を使うことができるのかがわかったりします。


英単語はかなりの量(2018年時点で171,146個)があり、それらを合わせて作ることのできる文章のパターンは途方もない数になります。


しかし、単語を正しく組み合わせるためのルール自体はそこまで多くないので、
一度マスターしてしまえば文法的に正しい文章を簡単に作れるようになったりします。
参考:All about linguistic

この、単語を組み合わせるためのルールを理解するのに、品詞がとても役に立ちます。


正しい単語の組み合わせ方がわかると


「この単語はこの文章ではどのように使われているんだろうか」
「この単語とこの単語だとどのような文章が作れるのか」
「この文章は文法的にあっているのか」

などの悩みは一瞬で吹き飛びます。


「英文法には品詞という概念があり、それを理解すると文章の構造を理解するのに役に立つ」ということはなんとなく伝わったかと思います。


しかし、ここでこのような疑問をもたれる方もいるかもしれません。

「そもそも、なんで文章の構造を理解する必要あるんや?」
「品詞なんて意識しなくても文章読めるっしょや」
「私は文章を研究する専門家じゃないから勉強する必要はありません。」

などなど。。。


文章を読むときにいちいち品詞を意識しない方がほとんどだと思いますので、気持ちはわかります。


しかし、皆さんには多少面倒だと感じてもその気持ちを振り切って勉強して頂きたいという思いが私にはあります。


今回は、皆さんのやる気を少しでも上げられるように、品詞を学ぶことによって得られるとてつもないメリットをご紹介していきますので、ぜひ最後までお付き合い頂きたいです。

品詞を学ぶメリット

あなたの読解力を上げる鍵は品詞にあった。


最初に申し上げた通り、品詞というのは、英語の文章を構成する単語一つ一つに与えられたそれぞれの役割になります。


単語の持つ意味に加えて、役割も理解するということは、その単語が文章において特別な意味を持っていたり特別な役割を担っていたとしても理解できるということです。


単語一つ一つの役割を正確に理解しながら読み進められるようになれば、
自然に文章全体を深く理解することができるようになります。


ここまでで、なんとなく品詞はやってみた方が良いのかもと思って頂けた人が増えていると嬉しいです。


では、品詞がわかると文章を読み進めていく上で、どのようなメリットがあるのか、
また、品詞ができない場合、どのような苦労が待っているのか、より具体的にみてみましょう。

単語理解、文章理解のその先へ


文章を上手に読み進めていく上でいくつかのポイントがありますが、その一つが辞書に書かれている単語の意味を覚えるだけでは理解が不十分である、ということです。

「えー単語を必死に覚えているのに意味ないのかよ!勘弁してくれよー」

といった声が聞こえてきそうです。
もちろん単語を覚えても全く意味がないわけではないです。


ただ、単語と単語の組み合わせや使われ方によって、文章における単語の意味が変わってくることがあるので、状況に応じた単語の理解が必要である、ということです。
(参考:Effect of chunking material as an aid to ESL students' reading comprehension)

つまり、同じ単語でも文章の中で、使われる順番や一緒に使う単語などによって、意味が変わってくることがあるんですね。


言葉で説明するよりも実際に例文を見て頂いた方が、皆さんにとってもわかりやすいかと思いますので、例文を用意しました。


ここに"so"という単語を含む文章が4つあります。
文章内での使われ方によって、"so"という単語の意味や役割がどのように変わっているのか、考えながらみてみましょう。

例文

:That is so not true!

:We are so going to find the truth he hid.

:I felt something wrong with my back, so I went to see a doctor.

:I have sharpened my talking skills so I can make a girlfriend.



例文をパッとみてすぐにそれぞれの違いがすぐにわかったあなたはもしかすると、品詞理解の才能が秘められているかもしれないです。


もし今違いがわからなかったとしても全然問題ありません。
最初はみんなわからないところからスタートしますし、徐々に理解していけば良いだけの話です。


それではそれぞれの例文の解説に入っていきます。

①That is so not true! 
「全然合っていないよ!」


この” so”は副詞として使われており、” not true”という形容詞を修飾しています。
ここでは、「本当ではない」という主張を強める働きがあります。

②We are so going to find the truth he hid.
「彼が隠した真実を絶対に見つけよう!」


この” so”は副詞として使われており、” going to find the truth he hid.”
という動詞フレーズの塊を修飾しています。
ここでは「これから見つける」という主張を強める働きをしています。

③You know time is money, so just do it.
「時は金なりって知ってるでしょ、やりなよ」


この” so”は等位接続詞と呼ばれる接続詞で、2つの同等の文をつなげる役割があります。
             A                       B
今回の例文だとYou know time is moneyとjust do itは、
AだからBという構造が成り立ちます。

④I have sharpened my talking skills so I get a girlfriend.
「彼女を作れるようにトークスキルに磨きをかけた。」


上記の③が等位接続詞と呼ばれるのに対し、こちらの” so”は従属接続詞と呼ばれる接続詞で、文の主節と従属節をつなげる役割があります。

今回の例文だと副詞節のso I get a girlfriendを主節の"I have sharpened my talking skills "と繋げるために使われています。

③ではAの文とBの文が同等の文章(それぞれ独立して成り立っている)のに対し、今回の文章は「BのためにA」という因果関係で繋がっています。
     A               B
I have sharpened my talking skills と I get a girlfriend.
AをBで修飾する形になっているので、AにBが従属する形になっています。

4つのsoの使い方を見てきましたが、
まとめると①と②は副詞として、③と④は接続詞として使われています。

"so"はあくまでも例ですが、よく使われる単語ではあるので、もし気になる方は他の使い方も調べてみると良いかもしれません。

ここで皆さんに感じて欲しかった点としては、"so"という基本的な単語でも使い方がいくつかあるので、他の単語でも一つの意味、一つの役割しか覚えていないと困る場面が出てきてしまう、ということです。

単語の複数の意味を知っていても、品詞を理解できていないと、
文章を読む際に単語に対して、知っている訳を次々に当てはめてみて
一番合いそうな訳を入れて読んでみるという難しい読み方ができなくてはいけません。

Soで例えるなら、先ほどの4つの文章でsoが出てくるたびに
「だから、とても、そう、そんなに、そういうわけで、さて、まさか」
の中からふさわしいものを当てはめてみるようなものです。

これは非常に大変そうですし、読むのが遅くなりそうです。

受験生の方やTOEICなのど試験を控えている方は新しい単語の意味を覚えるのだけでも大変だとは思いますが、一度品詞もセットで学習することができれば、皆さんにとって大きな武器になります。


品詞を身につけると単語の意味や役割を理解できるので、単語の意味をより深く理解できます。単語を深く理解できると文章全体の意味をより正確に理解できるということです。

また、後ほど詳しくご紹介しますが、品詞学習は読解理解や読解速度の向上に役立つこともあります。


もし皆さんが、
「文章を正確に読めるようになりたい!」とか
「英語の文章をスラスラと読めるようになりたい!」とか
「知っている単語を正しく使えるようになりたい!」などと一度でも考えたことがあって、品詞に関してはあまりちゃんと勉強してこなかったのであれば、ぜひこれを機会に興味を持って頂きたいと思います。

今回の品詞との出会いによって、世界が一気に広がるかもしれません。

さようなら、難しくて読みにくい文章。


ここまで、品詞を学ぶと文章における単語の意味がより正確に理解できるようになるという話をしてきました。


先ほども触れましたが、英語の単語の意味は文章における役割によって変わるので、単語の意味を丸暗記しても文章を正確に読めないことがあります。
(参考:Effect of chunking material as an aid to ESL students' reading comprehension)


そこで、品詞をしっかり意識し、単語と単語の関係性や文章における単語の役割を理解することで、本来の正しい文章の意味を理解しながら読み進めていくことができる、という話はご理解頂けたかと思います。


そして、このように理解できるようになる文章には当然、難しい単語が含まれている文章や複雑な文章も含まれています。


しかし、そのような話をすると、

「品詞を学ぶだけじゃそんなに変わらんわい!」とか
「そんなんで読めるようになったら苦労しないんじゃ」とか
「長く難しい文章とかどのような文章でしょうか?定義を教えてください。そして品詞をやっても読めるようになるとは思えません。ええ、はい」


と言った声が聞こえてきそうです。

そのような疑問を持たれる方のために次のような一見難しそうな3種類の文章を用意しました。

品詞を意識しながら読んでみて、
文章読解における品詞の凄さを一緒にみていきましょう。

3種類の難しい文章

とにかく長い文章

主語が長い文章

単語が難しい文章

①とにかく長い文章

Studies showed that Japanese people who have studied more than three foreign languages, such as Chinese, English, and French, for at least three years for each language have developed brain-based cognitive abilities that couldn’t be seen in those who spoke only Japanese. 

訳:研究によると中国語と英語とフランス語のような外国語をそれぞれ少なくとも3年間勉強した日本人は母国語しか話さない人には見られない脳の認知能力における発達が見られた。

普段から英語を読み慣れていない人だとshowed 以降の名詞節が長すぎて読みにくいかもしれません。


しかし、品詞を正しく理解し、文章を単語ごとではなく、ある程度の塊で理解することができるようになると文章全体の意味を正確に理解することができるだけでなく、読解速度もあげることができます。


試しに品詞を意識して、塊で区切ってみました。

Studies showed /that the Japanese people /who has studied more than three foreign languages,/ such as Chinese, English and French, /for at least three years for each language/ have developed brain-based cognitive abilities/ that couldn’t be seen /in those who spoke only Japanese.

Studies showed
研究は示した。

that the Japanese people /who has studied more than three foreign languages, such as Chinese, English and French, /
中国語や英語、フランス語のように3カ国後以上勉強したことのある日本人

for at least three years for each language/
それぞれの言語を少なくとも3年以上

have developed brain-based cognitive abilities/ 
脳の認知能力が発達した。

that couldn’t be seen /in those who spoke only Japanese.
日本語しか話さない人には見られない。

このように動詞の塊や名詞の塊、形容詞の塊、前置詞の塊で分けて読んでみるとそれぞれの塊の役割がはっきりしてくるので、長い文章でも意味を見失わずに前から順番に理解していくことができます。


品詞を理解して例え文章が長く見えても、分解していくと後の文章は前の文章を修飾しているに過ぎないことがわかります。

このように文章を意味の続く塊で区切って読むことをチャンクリーディングと呼んだりします。
品詞を意識しながら意味のまとまりごとに、理解しやすい塊で分けることで、文章の内容をより正確に理解できるようになります。


また、この塊で理解する力を鍛えていくと深く理解できる塊がどんどん長くなっていくので、文章の理解はもちろん、読解速度の向上にも役立てることができます。

②主語が長い文章

続いて、読みにくい英語というと次のような主語が長い文章が挙げられるかと思います。

The change in the heritable characteristics of biological populations over successive generations is called evolution.

訳:世代を経た生物学的な個体群の遺伝性の特徴の変化は進化と呼ばれる。

動詞が出てこなくて不安になりそうな文章ですが、これも品詞が身体に染み付いていれば問題なくすらすら読めてしまいます。

この文章では、主語であり名詞のthe changeがis called evolutionであると結論づけられている文章で、その他の情報は前置詞によって前の名詞を順に修飾する形になっています。

どういうことか見てみます。

この前置詞の塊(In the heritable characteristics、 of biological populations、 over successive generations)は全て前の名詞を修飾しているだけなので、分解していくとThe change is called evolution(その変化は進化と呼ばれる)という文章の骨組みがありことがわかります。


つまり、この文章はThe changeにどんどん説明を加え、evolutionと呼ばれるthe changeとはどのようなthe changeなのか解説している文章、と言えます。


今回の例では前置詞が名詞を修飾していく文章を見てみましたが、このような前置詞の使い方を理解していれば、前に出てきた情報に次の情報をくっつけていくイメージで文章を頭から正確に理解していくことができます。

つまり、英語を読む上で非常に大事な、「前から順に読み進めていく」という読み方を自然にできるようになるということですね。

③単語が難しい文章

ここまで難しい文章ということで長い文章を見てきましたが、難しい文章というとそもそも使われている単語が難しい文章をイメージされる方もいらっしゃるかと思います。

そのような方のために少し難しい単語が含まれている文章を用意しました。
どのように品詞の知識を役立てることができるのか見てみましょう。

If you are writing a novel, you need to make it follow a logical sequence. 

もしかすると読者の皆さんの中には特に難しい単語はないじゃん。

と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
そのような方はここでは"sequence"という単語の意味がわからない単語だと思って読んでみて頂きたいです。

もし"sequence"という単語の意味がわからなくても品詞を理解していると"sequence"というのが名詞であることがわかります。
(細かく解説すると、follow の後にはa という不定冠詞があるので、名詞の塊があることがわかります。
logicalという形容詞があるので、続くsequenceは名詞ですね。)


あとは"sequence"がなんらかの名詞の役割を持っていると想定して読んでみると、

「小説を書くなら論理的な(何かの名詞)を守らないといけない」

というレベルまでは文章を理解することができるかと思います。

つまり、もし知らない単語が出てきても、その語彙力不足を品詞の理解でカバーすることも十分可能であるということですね。

もちろん、単語を覚えることは大事ですが、たくさんの文章を読んでいると知らない単語に出会うこともあるかと思います。


もし知らない単語が出てきても品詞を理解していれば、文章の構造は理解できるので、読み進めることができますし、あとで辞書を使ってわからなかった単語を調べれば文章を完全に理解することができます。

ちなみに今回の例文はこのような意味になります。

If you are writing a novel, you need to make it follow a logical sequence.

訳:もし小説を書いているなら論理的順序を守らないといけないよ。



Sequenceという単語を知らなかった方はぜひ辞書で調べてみて欲しいです。
実は動詞として使われることもあるので、sequence = 名詞という理解ではなく、
今回は文章の構造からlogical に考えてsequenceは名詞だ、と理解に繋げられるようになるとどんな文章が出てきても対応できるかと思います。

"sequence"が簡単すぎた方のために単語が難しい文章の例として、
次のような例文も用意したので、興味がある方はチャレンジしてみてください。

Whales belong to a group of fully aquatic placental marine mammals.

They are grouping within the infraorder Cetacea, excluding dolphins and porpoises.

Whales, dolphins, and porpoises belong to the order Cetartiodactyla.

この章では品詞を理解できると、得られる文章の理解力についてお話をしてきました。

品詞がわかると文章における単語の役割がわかるので、より正確に文章を理解することができるようになる。

文章を正確に理解できると、一つずつ内容を掴みながら読み進められるので長い文章や難しい単語が含まれる文章にも臆せずに読むことができる、ということでいた。

もちろん文章を完全に理解のためには、品詞以外にもそもそもの基礎文法を理解する必要があります。


しかし、品詞ができれば、後は分からない単語やイディオムを調べるだけでほとんど理解ができるようになるので、学習効率も上がります。


また、英文を日本語に訳す必要がある場合でも単語ひとつひとつではなく、意味が繋がるまとまりで訳したり、文章の中での役割がわかるので、より自然な日本語に直すことができるようになったりといったメリットもあります。

文章の読解力をあげたいと思っている方に少しでも興味を持って頂けたら幸いです。



まさかそんなに早くなるなんて・・・

ここまでは品詞を理解することができると文章内の単語の意味や文章全体の意味を正確に深く理解することができるという話をしてきました。

文章を正確に読むことができるという話をすると

「単語ひとつひとつの品詞を考えていたらそりゃ正確に読めるかもしれないけど、それじゃあ読むのめちゃ遅くなるんじゃないの?」とか

「文章を読むときにはスピードも大事だから品詞なんて考えないで要点だけ捉えてすっ飛ばして読んだほうが効率よくない?」とか聞こえてきそうです。


確かに単語の品詞何か判断するのに時間がかかってしまう段階だと気にしないで読み進めたほうが速度を上げることができるかもしれません。


しかし、それだといつまでたっても難しい文章は読めるようになりませんし、正確に文章の意味を捉えることもできるようになりません。


前章でお伝えした通り、文章全体の意味を正しく理解するために品詞はとても役に立ってくれますし、文章を正しく理解できるようになった後は、読解の速度を上げるためにも非常に効果があります。

品詞を理解することで、文章の構造を理解しつつ、著者の意図を汲み取りながら、英語を訳さずに前から順に理解していく。さらに読むスピードも上がるという話があれば、品詞を学ばない理由はなさそうです。

この章では、今まで通り例文を使いながら、品詞を理解することで読解の速度まで上がってしまうという魔法のような話をしていきます。

遅いなら 塊作ろう 品詞にて


一般的に文章を読む際に一つ一つの単語に集中して読んでしまうと、脳が単語を一つ一つ理解しようとするため、スピードが遅くなってしまうと言われています。
この脳の処理能力はワーキングメモリーと呼ばれ、別の記事でも詳しく取り上げていますので、興味がある方はそちらもご確認ください。

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それでは、どうしたら読むスピードを上げることができるのでしょうか。
もうすでにお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、鍵となるのは、この章のタイトルにもなっている「塊を作る」という点です。


前章でもご紹介しましたが、意味が続いている塊を作りながら読むことをチャンクリーディングと呼んだりします。


チャンクリーディングによって、一つ一つの単語に集中しバラバラに読み進めていくのではなく、文章をある程度の意味のまとまりにわけて読みます。


そうすることによって、より少ないワーキングメモリーで文章を理解できるので、読んでいる際に内容が頭からなくなるといったことも減り、読解の速度を上げることができます。


塊で文章を読むことに関しては、前章では読解力を上げる方法としてご紹介しましたが、文章を早く読むという観点からも非常に効果的だということです。
参考:7 Tips for How to Read Faster (and Still Understand What You Read)
How to Effectively Improve Your English Reading Skills on Your Own


「いやいや、塊で読むのが効果的だとはわかったけど、どうやって文章の中で区切りをつけていったら良いの?まさか適当にスラッシュ(/ / )を入れろっていうんじゃないだろうな?」

という質問を頂きそうです。

そこで出てくるのが品詞です。

品詞がわかると文章内での意味の塊がだんだん見えてくるので、そこで区切って読み進めるだけで、たくさんの単語から成る文章も数個の意味の塊として理解してしまうことができます。


前置きがかなり長くなってしましたが、次の例文をまずは普通に読んでみてください。
その後で、品詞を使って意味の塊に分けた例文を読みやすさを比較してみましょう。

Being able to understand someone else’s point of view while at the same time disagreeing with them is one of the abilities you might acquire through learning languages.


訳:異なる意見を持ちながら他の人の考え方を理解できるというのは、
語学を通して得られるかもしれない能力の1つである。


一見主語が長く、読みづらい文章に見えるかもしれません。
それでは、この文章を意味が繋がってる塊に分けて読んでみます。

  ①
[Being able to understand someone else’s point of view]

[while at the same time disagreeing with them] is
     ③              ④
[one of the abilities] [you might acquire through learning

languages.]



このような主語が長く一見読みにくい文章も意味のつながる4つの塊で分けてしまうと大して難しくない文章に見えてはこないでしょうか。

念のため簡単な解説を入れると

① [Being able to understand someone else’s point of view]
他の人の考え方を理解できるというのは、

② [while at the same time disagreeing with them] is
異なる意見を持ちながら

③ [one of the abilities]
能力の1つである。

④ [you might acquire through learning languages.]
語学を通して得られるかもしれない

となり、②の形容詞節は①の名詞節を修飾しており、④の形容詞節は②の名詞節を修飾している構造になっています。


今回の場合、塊を作った結果、文の要素がたった4つになってしまったので単語をバラバラに読み進めるよりも理解する必要のある要素が圧倒的に減りました。


先ほどお話ししたようにより少ないワーキングメモリーで処理することができるので、全体の意味は把握しつつ、スピードを落とさずに理解できるということです。

今回の例の塊は少々長く大きな塊だと感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、最初は小さめな塊で分けることを意識するとだんだん慣れてくるかと思います。

試しに、上記の①をもう少し小さい塊で区切ってみましょう。
      A              B 
[Being able to understand / someone else’s point of view]

A 理解できるというのは、
B 他の人の考え方を   

このくらいの単語の数(3~4語)であれば、無理なく塊を作れるのではないでしょうか。

最初は小さな塊で読む練習を始めて、無理なく理解できる範囲を徐々に広げていくイメージで読み進めていくと読解力を落とさずに読解スピードを上げることができるかと思います。

俺はもう訳さないし、読み返さない。


また、読解速度を上げるという話の中で必ずと言っていいほど、話に出てくるのが、

「英語を日本語に訳さない」
「読み返さない」

という2つのポイントです。

この2つを克服することができれば、読解はかなり楽しくなるのですが、悩まれている方も多いかと思います。

ここまで見てきた品詞や品詞を意識した読み方でどのように克服できるのか、それぞれ見ていきましょう。


まず、「英語を日本語に訳してしまう」という点に関しては、

読解速度に課題を感じている人の中には英語を読んでいる際に1単語ずつ日本語に訳してしまう人がいます。

どんなに頭の回転が早い人でも単語一つ一つを訳していては時間がいくらあっても足りません。

できれば英語を日本語に訳さずに英語のまま理解したいものですが、どうしたら良いのでしょうか。

英語を日本語に訳さずに読む力を鍛える方法の一つが、先ほどご紹介した塊で読む方法です。参考:Want to Stop Translating in Your Head? Here’s How

品詞を意識しながら塊を作りながら読むと単語をフレーズで認識できるので、
文章の中でどのように使われているのか、単語と他の単語がどのように関係しているのかがわかりやすくなります。


さらに、読解が遅い人の多くがついついやってしまう
「一度読んだ箇所を読み返してしまう」
という点についても文章を塊で認識していれば、前から順に理解しながら読み進めることができます。

これは先ほどのワーキングメモリーと関連していますが、
塊に分けると、理解しなくてはいけないポイントが単語一つ一つを理解する時と比べて減るので、最初に読んだ内容もしっかり頭に残ります。

読んだのに内容が頭に入っていないので、もう一度読み返す、ということはしなくてよくなります。



今日この日から学習効率を爆上げできるか。


ここまで品詞を勉強することによって得られるメリットをいろいろ紹介してきました。
ここまでお付き合い頂きありがとうございます。


実際に英語に触れる際に品詞の理解を様々な面で役立てる事ができるということをわかって頂けたら幸いです。


しかし、品詞をちゃんと勉強したことがない人にとってはこのような主張もありそうです。

「いや、知らない単語があっても大丈夫とか言うけど、品詞の勉強している暇があったら単語を勉強したほうが良くない?」

「結局品詞わからなくても7割くらいは理解できんだよな」

「結局英語は単語の暗記や暗記!」

ここからは品詞を学ぶメリットをまだ信じてもらえていない方のために、最後のダメおしです。


品詞を学ぶとみなさんが普段されている英語学習の効率が飛躍的に向上するかもしれない、という話をしていきたいと思います。


もし英語の品詞と聞いたときにあまり自信がなかったり、
そもそも英語力に伸び悩んでいたりするならぜひ、最後までお付き合い頂きたいです。

みなさんの品詞を学び理解できるようになると普段の学習の効率が一気に上がる可能性があります。


全知全能への一歩手前までいける。


品詞を学ぶメリットをいくつも挙げてきましたが、元になっているのは、

「文章を構成する単語の役割がわかる」

という点にあります。

文章の中で意味の繋がりのある塊を作れるのも、

単語の役割がわかる

単語と単語の繋がりがわかる

意味のまとまりを自分で作れる

という理論でした。

この文章を構成する単語の役割がわかるということは、実は語学を学ぶ上で非常に力強いです。

なぜなら単語の役割がわかれば、あとは辞書で単語を調べるだけで細かな意味や他の使い方を学ぶことができるからです。

つまり、あとは英語の本や英語のブログ、ニュースといった皆さんが読みたいと思ったものと辞書さえあれば、1人で英語力をどこまでも伸ばすことができます。

「いやいや、品詞だけじゃだめでしょ、時制とか助動詞とかの使い方も知らないと英語読めないじゃん」

という声も聞こえてきそうですので、一応触れておきます。

確かに、時制などの文法のルールを身につけていると英語を読みやすくなります。

しかし、この時制についても英英辞書で調べるとどのような概念なのか詳細が書いてあります。


例えば、このような会話文があったとします。

Hey, what up dude! How have you been?
We’ve been out of touch for like, literally a million years!

訳:よお、お疲れ。調子どうよ?俺らそうやな、文字通り100万年連絡とってなかったからな。

もし時制の知識がなく、この文章の"been"という単語の意味がわからなくてもbeenを辞書で調べると"Past participle of be."
(参考:https://www.thefreedictionary.com/been)

と出てきます。

past participleがわからなければ、それも辞書で調べることができるので、意味を確認すれば完了です。
(参考:https://www.thefreedictionary.com/Past+participle)

このように品詞の知識さえ身についていれば、辞書を調べればどんなに難しい文章も読み進めることができます。

単語の意味を覚えているだけだと、文の構造までは理解できないので、
なぜそのような構造になっているのかがわからないので、単語の意味からなんとなく理解する必要があります。


文章がどのような構造になっているのかを意識しながら、もう一つ例文を見てみましょう。

The ability to tell a story well can land you a job in a crowded applicant pool.

訳:上手に話をする能力によって応募者が大量にいる状況でも仕事を得られることがある。


一瞬どこで区切るんだろうと迷ってしまうかもしれませんが、冷静にみていくと、

The ability to tell a story well / can land you a job / in a crowded applicant pool.


このように分けることができますね。
あとはもしわからない単語があれば、辞書で調べてその単語には他の品詞がないのかなど調べてみましょう。

このように品詞がわかれば文章の構造がわかるので、あとは単語を少し調べれば難しい文章でも長い文章でも問題なく読み進めることができます。

つまり、辞書があればなんでも読めるという全知全能の一歩手前までいけるということですね。

すごい!すごいぞ!品詞!

あらゆる英語学習を底上げする武器

今回は品詞を学ぶことで得られるメリットとして、特にリーディングに注目してご紹介してきました。


ご存知の通り、英語学習で大事な要素は
スピーキングとライティングのアウトプットをするための能力と
リーディングやリスニングのインプットをするための能力があります。

ここまでリーディングの話が中心だったので、

え、結局リーディングにしか役に立たないの?

と思われる方もいそうなので、最後にそんなことないよ!もっと役に立つよ!
という話をしたいと思います。


勘の良いみなさんならお気づきかと思いますが、
ご紹介してきた品詞のメリット

・単語の意味に加え役割も理解できる
・文章を深く理解できる
・単語ごとではなく複数の単語の塊で理解できる。
・英語を理解する速度をあげられる。

などの点に関しては、リーディングのみならず、他の能力を上げるためにも効果があります。

例として、それぞれの力を引き上げるためにどのように品詞の知識を活かせるのかそれぞれ見ていきます。


スピーキング

せっかく英語を勉強するのだから、話せるようになりたいという方は多くいらっしゃると思います。
スピーキングを身につけるにはとにかく話すことだ、という意見もありますが、
文法を先に学ぶことで、その後の学習が楽になることがあります。

品詞を学ぶことで得られるスピーキングへのメリットは、

・フレーズを効率よく覚えられるようになる。
・自分の力で新しい表現を作ることができる。
・文法の失敗を恐れずに話せるようになる。

などが挙げられます。

文法の失敗を恐れて話せない、という話も聞きますが、
品詞を身につけることができれば、どのような順番で話すと良いのか組み立て方の基礎がわかるので、語順が変だから伝わらないということがなくなります。
参考:How to Speak English Well: 18 Simple Tips for Extraordinary Fluency

語順があっていれば、相手に最低限伝えられるケースも多いので、安心して話し始めましょう。

文章構造のルールを守れば、あとは自由に表現することができるので、
話したいことだけを意識して話せるようになります。
そうなると会話がとても楽しくなりそうですね。

また、スピーキングにはフレーズを覚えることが大事だとという理由から丸暗記している人もいます。

しかし、品詞がわかればそもそもなぜ、その単語とその単語の組み合わせで、そのフレーズになるのか、ということも自然と理解できたりします。

もちろん発音や抑揚などスピーキングならではの悩みもあるかと思いますので、そちらに関してはまた別の記事でご紹介します。

ライティング

品詞を学ぶことで得られるライティングへのメリットをご紹介させて頂くと、

・とりあえず文法的に正しい英語の文章を作ることができる。
・自由に言いたいことを表現できる。
・オリジナリティのある言い回しに変えられる。

などが挙げられます。

英語でライティングをする必要がある機会は皆さんのご状況によってさまざまだと思います。

ビジネスだとメールを英語で打ったり、プレゼン資料を作ったりしますし、
学生の皆さんには英作文を書く機会があるかと思います。

このような場面でも品詞は役に立ちます。

特にとりあえず文章を作ることができるというのは、非常に有効です。

これはどういうことかというと、骨組みとなるような文章を一度自分で組み立て、あとは単語を調べてより相応しいものを見つけ変換していくという進め方ができるということです。


ライティングのテクニックはいくつもありますが、最初に作ったものが完璧であるという方はなかなかいません。
参考:16 Easy Ways to Improve Your Writing Skills

まずは、とりあえずでも書き始めるためには最低限の文章の構造を知っている必要があります。
そこで役に立つのが品詞の知識ということです。

なんとなく言いたいことを書き連ねた結果、ちょっと稚拙な表現になってしまっったので、知的な言い回しに変える、ということもできますね。

また、読者に自分の考えをわかりやすく伝えるためにシンプルな文章を作るというのは、非常に大事です。参考:Tips on How to Improve English Writing Skills
文章を作るために最低限必要なもののみで文章を作ることも品詞が頭に入っていれば可能です。

リスニング

英語を勉強されている方の中でリスニングを強化したいという思いを抱いている方は多くいらっしゃると思います。

どのように勉強するとリスニングができるようになるのか、という話はかなりヘビーなので、詳細は別の記事で取り上げますが、品詞が身についていると得られるポイントとして、

・文の途切れ目がわかる。
・フレーズを認識できる。
・次にどのような表現がくるのかだいたいわかる。
・アクティブリスニングに役立つ

などが挙げられます。

ネイティブの話を聞いていると、文章の途切れ目がほとんどなく早口で話している人がいます。

どこからどこまでが一つの文章なのかがわからないと、その人の主張の要点も理解できなくなってしまうことがあります。
参考:Improve English Listening (Step-By-Step Guide)

そんな時でもそもそもの文章構造がしっかり身についていれば、話が切り替わったタイミングがわかるので、冷静に理解を続けることができます。

また、主張を理解する上で大事になってくるのが、アクティブリスニングというリスニングの方法です。
参考:Active Listening
平たく言うと積極的に理解に努めようと聞くことなのですが、身につけるまでに時間がかかることも多いようです。

アクティブリスニングができない理由を紐解いていくと、
話し手の口から出てくる単語一つ一つを理解しようとしているから、という理由が挙げられます。


英語を誰かが話している場面で一つ一つの単語を理解しているほどの時間はほとんどありません。

では、どうしたら良いのか、
これは先ほども登場したワーキングメモリーが関係していますが、
話し手の英語の中で、まとまりを意識しながら塊で理解する力があればより少ない脳の処理で理解できます。
参考:Listening comprehension and individual differences in working memory capacity in beginning L2 learners

もうお分かりだと思いますが、そのような塊を作るために役立つのが品詞の知識です。

また、リスニング力を伸ばすためのテクニックとして、次に何がくるのかを予想するというものがあります。
参考:How to Quickly Improve Your English Listening Skills Anywhere

そもそもの文章の構造から次にくる話がわかってしまえば、焦ることなく余裕を持って理解できるという話です。

こちらは少し慣れが必要かもしれませんが、品詞を身につけた後で英語を聞いていればどういうことかだんだんわかってくると思います。

まとめ

ここまで、品詞を学習するメリットをひたすら皆さんにお伝えしてきました。

最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました。

ここで今日学んだことをおさらいしましょう。

品詞を学ぶと・・・
・単語の意味を深く理解できる。
・文章を深く理解できる。
・文章の中で意味の塊を作ることができる。
・難しい単語や文章も意味を推測できる。
・文章早く読むことができるようになる。
・辞書を使えばどんな文章も読めるようになる。
・リーディング、ライティング、リスニング、スピーキング全てに役立つ。



これで品詞を学習するメリットは皆さんに出し尽くしたと思います。

「いやいや、もっとあるでしょう!」

という品詞マニアの方がいらっしゃればぜひご連絡ください。
朝まで語らいましょう。

ここまで読んで頂いてかつ、

「いや、まだまだ、全然響かねえ。俺は絶対に品詞を勉強しないぞ」

という方もぜひご連絡ください。
朝まで語らいましょう。


英文法には学校の勉強だけだとあまり深くまで触れられない分野があります。

品詞もその一つだと思います。

日本の英語教育でかなり力を入れている英単語学習では、
英語と日本語の意味を一対一で学習させるスタイルが元になっているので、
その単語が本来もつ他の役割は軽視されてしまうことが多いです。

しかし、この役割を意味とセットで学ぶことができれば、皆さんの読解力や表現力は確実に向上します。

ぜひ今後英語を読む際に単語の役割を少し意識してみるところから初めてみて頂きたいです。


地獄の丸暗記文法学習を脱却したい
語彙力が5,000語以上あるのに暗記した英文しか話せなかったり、洋画などに出てくる口語表現は歯が立たないという方は、文の骨格である品詞・文型をSVOC等の「決まり」として機械的に暗記させられ、本当の活用法がピンと来ていないのかも知れません。「目をつぶってでも満点取れるわ」などの実践的例文を使って品詞・文型という強力なツールを味方につけませんか?

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プロフィール

管理人: マルチリンガルジョニー

 

高校中退→1浪→京大法学部→セブ留学(1ヶ月)→上海留学(1年間)→専門商社就職→香港駐在→2年で退社→韓国でフリー→医学部受験講師

 

モットーは『語学=ライフスタイル』
話せる言語は日・英・中・韓・広です。
TOEIC990。新HSK6級。

 

英語独学奮闘中の方を応援します。

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