文法

英熟語/句動詞とは?イディオムとの違いや覚え方〜コツは前置詞・副詞のイメージです〜

更新日:


こんにちは、Kofです。


みなさんは、ドラマや映画を見ていて、「出てくる単語はわかるのに、意味があまりよくわからない」といった経験はありませんか?


もしかすると、それは句動詞と呼ばれる英語の表現のせいかもしれません。


今回は、そんな「句動詞」について、お話をしていきます。


早速、句動詞とは何か、端的に表現すると、


「動詞+副詞」、「動詞+前置詞」や「動詞+副詞+前置詞」というような複数の単語で構成される単語のまとまりのことで、一つの動詞のように使われます。


意味や使い方については、のちほど解説しますので、ここでは省きますが、
いくつか例をあげるとこんなようなものです。


get off, get up, make out, put off, put on, find out, dwell on.....


もしかすると見覚えのある表現もあるのではないでしょうか。


さて、このような句動詞について、みなさんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。


もしかすると・・・

「参考書では"get off" = 降りるみたいに丸暗記させようとしてきて辛い。」
「動詞は知っているのに意味が全然違うせいで意味がわからない。」
「ものすごい数があるので、覚えるのは諦めた。」
「覚えてもテストであまり出ないから諦めた。」


など、ネガティブなイメージをお餅の方もいらっしゃるかと思います。


みなさんの持たれている句動詞へのイメージはおそらく正解で、私自身も参考書に書いてある句動詞を覚えるのに苦戦した記憶があります。


"get"は「手に入れる」なのに、"get off "は「降りる」、"get on"は「乗り物に乗る」、"get up"は「起きる」、"get through"は「完了する」..... 


いやいや、"get"頑張りすぎだし、いくら覚えてもキリないやん!


と思ったのを覚えています。


テストにあまり出ないわりに覚えなきゃいけない数が多すぎて、勉強のモチベーションは地の底まで落ちていました。


しかし、ネイティブがどのように覚えているのかを調べたり、実際に勉強法を色々試してみる中で、それまでの丸暗記よりも圧倒的に効率よく楽しく句動詞を覚える方法を見つけることができました。


今回はそんな句動詞の勉強法をご紹介し、みなさんの英語学習にお役立ていただきたいと思っています。


そもそも句動詞を覚えるメリットをあまり感じていない、という方もいらっしゃるかもしれないので、句動詞を学んだ方が良い理由について軽く触れさせていただきます。


句動詞は、一般的に会話やブログなどカジュアルな場面で使われることが多く、ネイティブの会話の中ではかなり頻繁に出現します。皆さんもドラマや映画をみているとたくさん使われていることに気づくかと思います。


そのため、ネイティブの会話を理解したいという方にとっては覚えておいて間違いなく損はないです。また、みなさんが句動詞を使って表現をすることができれば、ネイティブの感覚がわかる、話が通じる人、一歩進んでいる英語学習者であると相手に感じさせることもできるかと思います。


また、"get"や"make"、"go"など中学校で習った基礎英単語を使った表現がたくさんあるので、すでに知っている単語同士で新しい表現を学べるということもあるかと思います。そのため、難しい新しい単語を覚えるよりも学習コストが低くて済むという側面もあります。それに加え、難しい単語よりも登場頻度は圧倒的に多いので、実はコスパのいい分野かもしれません。


一方で、句動詞の意味がもともとの動詞の意味とは異なることで、意味をイメージするのが難しかったり、同じ動詞でも続く副詞や前置詞が違うだけで全く異なる意味になったりするので、英語のネイティブではない学習者にとっては覚えるのが難しい分野であるとも言われています。
参考:THE SCHOOL HOUSE: WHY ARE PHRASAL VERBS HARD TO LEARN?



そこで今回は、そんな覚えにくい句動詞を覚えるためにはどのような学習法が効果的なのか、という点について、よく混同されるイディオムとの違いにも触れながら解説をしていきます。


ぜひ句動詞の効果的な勉強法を知って頂き、句動詞をマスターしてしまいましょう!


句動詞とは?英熟語やイディオムとは違うの?



さて、早速句動詞の覚え方をご紹介したいところではありますが、そもそも句動詞とはどのようなものなのか、認識があっていないと勉強法も何もないと思いますので、まずは句動詞についてお話をします。


また、普段英語を勉強しているとよく耳にする「英熟語」や「イディオム」との違いについてもよく誤解されている解説されることもあるので、ここではっきりさせておきたいと思います。

句動詞とは



まずは、句動詞についてです。


冒頭もご説明しましたが、句動詞とは、


「動詞+副詞」、「動詞+前置詞」や「動詞+副詞+前置詞」というような複数の単語で構成される単語のまとまりのことで、一つの動詞のように使われます。


句のように2つ以上の単語から構成される動詞なので、句動詞と呼ばれるということですね。複数の単語のまとまりを動詞として捉えるので、群動詞とも呼ばれます。英語ではPhrasal verbと呼ばれます。


ここでは、句動詞についてのイメージをよりはっきり持って頂くために、
「動詞+副詞」、「動詞+前置詞」、「動詞+副詞+前置詞」の3つの形に当てはまる句動詞をそれぞれ例文と共にみていきます。


動詞+副詞の句動詞


まずはじめに紹介するのは、動詞+副詞で構成される句動詞です。
早速どういうものがあるのか、いくつかみてみましょう。


let down(take up)
意味:(ズボンの裾を)縫い直す。
例文:My grandma is good at sawing, so she can let your pants down.
訳 :僕のおばあちゃんは縫い物が得意だから、君のズボンの裾も直せるよ。


look up
意味:(辞書などで)調べる
例文:I think it is important to look up the meaning when we learn new words.
訳 :新しい単語を学ぶとき意味を辞書で調べるのは大事だと思う。


hang out
意味:遊びのためにその場にいる
例文:Let's go hang out at the green park tonight.
訳 :今夜グリーン公園で遊ぼうよ。


他にもこんなものがあります。
call off, call up, blow up break down, feel up, get off, put out, run off, turn around, wear out, spell out, stand out, set up, pull out, nose around, make out, keep up, give out

動詞+前置詞の句動詞


続いては動詞+前置詞の句動詞です。
早速いくつか例文をみてみましょう。


Jump in
意味:会話に入る。
例文:Don't be hesitate to jump in at any moment while
we are talking.
訳 :僕たちが話をしているときは躊躇せずに会話に入ってよ。


pass on
意味:(パーティや食事会の招待を)受け入れない。
例文:I had to pass on the invitation for Bob and Jessica's tenth anniversary party because I was in the U.S. at that time.
訳 :その時アメリカにいたので、ボブとジェシカの10周年記念パーティーを断らなきゃいけなかった。


put on
意味:(服を)着る。
例文:Don't forget to put on a sweater before you leave because it is extremely cold outside.
訳 :外めっちゃ寒いからセーター着るの忘れないようにね。


他にもこんなものがあります。
tell on, run for, settle on, stand by, take after, keep on, go with, get through, eat in, check on, bring to, break in, blow in, keep in, stick to, stay over



動詞+副詞+前置詞


続いては動詞+副詞+前置詞の3語から構成される句動詞です。

play up to
意味:個人的な得のためにお世辞をいう。
例文:I have been playing up to my boss because I need to promote this year.
訳 :俺は今年昇進しないといけないから上司にお世辞を言い続けてきた。


put up with
意味:我慢する。耐える
例文: I can't put up with smoking in my house.
訳 :僕は家の中でのタバコは耐えられないんだ。


stick up for
意味:(自分や自分の意見などを)守る。
例文:He said he joined the army because he wanted to stick up for his
country.
訳 :彼は彼の国を守りたいから軍隊に入ったと言ってた。


talk back to
意味:大人に対して口答えする。
例文:What matters is not whether you talked back to your parents but the fact you didn't show them any respects.
訳 :問題なのはあなたが親に口答えをしたかどうかではなく、あなたが敬意を払わなかったという事実です。


他にもこんなものがあります。
catch up on, run out of, run away from, read up on, stand up for , stick it to, keep put with, go through with, face up to, fall back on, fall behind in, cut down on, cut in on, come out with, come up with, come down with,

イディオムとは?


句動詞について理解して頂いたところで、続いてはイディオムについてみていきましょう。


イディオムは、複数の単語から構成される文面からはその意味の推測が難しい慣用句として使われる表現です。


複数の単語から構成されるという点では句動詞と同じですが、大きく異なる点はイディオムは動詞以外の場合も多く、イディオム単体で一つの文章ができることもあります。また、文面からは意味の推測が難しいので、日本語でいうところの慣用句や古事成語のような表現です。


文面からは推測が難しいという点について、日本語の例で考えてみます。
例えば、日本語で猿も木から落ちると言われても、言葉そのものの意味を考えると、


「あ、そうなんですね。猿も木から落ちるんですか、意外です。」


というような会話になってしまいます。


話者が伝えたいのは猿の身体能力の話ではなく、十分な技術や経験を持つ人も失敗することもある、という一般論の話だからです。


それと同じで、イディオムも単語の意味からはなかなか予測できないこともあります。


例えば、Pull someone's legというイディオムがありますが、直訳すると「誰かの足を引っ張る」という意味になるので、物理的に足を引っ張るのか、それとも日本語の表現的に邪魔になってしまうという意味合いが含まれているのかと思ってしまいそうですね。


しかし、こちらは実際は、「からかう、冗談をいう、ふざける」と言った意味で使われます。単語そのものの意味から予想して解釈してしまうと引っかかってしまいそうですよね。


つまり、イディオムとは単語の意味からは全然予測できない表現、慣用句のことだと理解しておいてください。


イディオムがどういうものなのか、イメージできたかと思いますので、いくつか例文を見てみましょう。

今回は、動詞として使われる句動詞との違いを感じて頂くために、品詞ごとにいくつかのイディオムをピックアップしました。


①形容詞的に使われるもの
You know what? I have a million and one ideas.
聞いてくれよ。俺、めっちゃアイデアあるぜ。


②名詞的に使われる表現
I never want a nine-to-five job.
ルーティーンの仕事は絶対にしたくない。


③動詞的に使われる表現
I am sorry but I can't drive you home tonight. I had one too many.
ごめん、今夜は送れないわ。。飲みすぎた。。。


④副詞的に使われる表現
I heard through the grapevine that John and Jessica were making out in the central park.
噂話で、ジョンとジェシカがセントラルパークでキスしてたって聞いたよ。


⑤一文になれる表現
OH MY GOD!! I am late for work. Put the pedal to the metal!!
オーマイガー! 仕事に遅れるー。 全力で運転して!



このように、イディオムを使うと状況に応じてさまざまな表現が可能です。
また、品詞の縛りがイディオムにはないので、先ほどお伝えした、「動詞以外の場合もある」という点についてもご理解頂けたかと思います。


句動詞とは見た目からしても結構違いますが、字面だけでは意味を推測することが難しいという点もイディオムの大きな特徴ですね。
上記の例だと、"Put the pedal to the metal"はその場にいればまだわかりますが、他のものは知らずに聞くと「何を言っているんだろう・・・」と思ってしまうかもしれません。


もっとイディオムを知りたい!イディオムを勉強したい!という方のために、イディオムに関する記事を執筆中なので、引き続きブログを訪れてください。


英熟語とは


さて、イディオムと句動詞の違いを理解して頂いたところで、続いては、英熟語についてお話をします。


と言っても、句動詞とイディオムの違いをしっかり理解して頂けた皆さんにとって、英熟語の理解は難しくないと思います。


というのも、英熟語とは、複数の単語からなる表現の総称だからです。
つまり、ここまでお話をしてきた「句動詞」や「イディオム」は「英熟語」に含まれます。

英語には、句動詞やイディオムのような複数の単語をつなぎ合わせて独特の意味を持たせる表現が多々ありますが、日本語にも複数の漢字を組み合わせて意味を持たせることがありますよね。そう熟語です。


つまり、英熟語と呼ばれるのは、一つの英単語と区別するために生まれたものとして捉えて良いかと思います。


では、句動詞でもなく、イディオムでもない英熟語とはどういうものがあげられるか、いくつか例をあげてみます。


To begin with

For the time being

As much as ~

In order to ~


このような「一般的にこの単語とこの単語はセットで使われやすい」というものも日本の参考書では、英熟語としてまとめられたりします。


先ほどもお伝えした通り、英熟語は複数の単語からなる表現の総称です。今回後取り上げた句動詞とイディオムでも特徴が異なり、勉強法や押さえるべきポイントも違ってくるので、これらを含む英熟語を全てマスターしようと思うとやりにくいだけでなく、効率も悪いかと思います。


そのため、英熟語については知識として頭に入れつつ、「句動詞」や「イディオム」といった小さい枠ごとの勉強することで、頭の中で混乱することもなく、理解できるかと思います。


ここまでの内容をまとめると


1、句動詞は、「動詞+副詞」、「動詞+前置詞」や「動詞+副詞+前置詞」というような複数の単語で構成される単語のまとまりのことで、一つの動詞のように使われます。


2、イディオムは、複数の単語から構成される表現で、文面からはその意味の推測が難しい慣用句として使われる表現です。


3、英熟語は、句動詞やイディオムを含む、複数の単語から構成される表現の総称です。



簡単なイメージ図を作りました。




おすすめの句動詞の覚え方3つ




ここまで、句動詞の種類や混同して覚えられがちがなイディオムや英熟語との違いをみてきました。


句動詞というものがどういうものなのかご理解いただいたところで句動詞を覚えるための効果的な勉強法を3つご紹介します。


句動詞を身につけることができれば、カジュアルな会話での表現力が一気に増したり、ネイティブっぽく聞こえるので英語圏の人との会話はかなり楽になります。それによって心の距離感を縮めたりもできるかもしれません。


しかし、句動詞の数はとても多く、同じ動詞が使われているものに関しては、見た目が似ているのに、意味が全然異なる場合もあり、学ぶのが非常に難しいと言われています。


実際、非ネイティブの人で句動詞についてネイティブにどのように勉強をしたら良いのか、という質問はかなり多いようです。


そこでネイティブがどのように句動詞を認識し、学んでいるのか、またどのように覚えるのが効率が良いと考えられているのか、という点について、非ネイティブの私の経験も踏まえながらご紹介します。


句動詞の副詞・前置詞で分ける。



まず最初の句動詞の覚え方は、句動詞を構成する副詞や前置詞に注目してグループを作り、覚えるという方法です。


英語に限らず、何かを覚えようと思った時、覚えたいものと覚えているものをセットで覚えたり、共通点がある物事にグループを作り覚えることが記憶に定着しやすいと言われています。
参考:MAGNETIC: How to Remember Things: 21 Memory Techniques


グループを作るという点を踏まえ、句動詞を覚える際に、大事になってくるのが、共通点のあるグループを作ることができているのか、という点になります。


句動詞をグループ分けする際に、多くの英語学習者がやりがちなのが、句動詞を動詞で分けて覚えるという方法です。


全く知らない句動詞を動詞で分けて覚えるのは、ネイティブも推奨していません。
参考:5 Secrets to Learning Phrasal Verbs



その理由は、句動詞には同じ動詞が使われているのに、意味が全然異なるというものもたくさん存在するからです。


例えば、"get"を使った句動詞をいくつかみてみます。


get off

get on

get through

get up


上記の句動詞は全てgetという動詞が使われています。
それぞれの句動詞に日本語を当てはめて覚えようとすると、以下のようになると思います。


"get off"は離れる、降りる
"get on"は着る、乗る、入る、良い関係を築く
"get through"は、終わらせる、完成する、貫通する
"get up"は、起きる、起こす


このようにしてみると、いくつかは対義語として覚えることもできそうですが、全てに共通しているイメージはぱっと見ではなかなか思いつかないのではないでしょうか。イメージがしづらい場合、グループを作るのも難しくなってしますよね。


また、動詞でまとまりを作り覚えることをネイティブがおすすめしない理由がもう一つあります。それは、動詞を知っているからと句動詞の意味も知っている気になってスルーしてしまうことがあるからです。
参考:5 Secrets to Learning Phrasal Verbs


ご存知の通り、句動詞に使われる動詞のほとんどは基礎英単語です。
そのため、句動詞を見た時に、動詞の意味がわからない、ということはなかなか起きないかと思います。しかし、動詞を知っていることと句動詞を知っていることは別なので、そこで知った気になってしまい、動詞の意味を当てはめて理解してしまうと勘違いしたまま話が進んでしまうこともありえます。


一方、句動詞を副詞や前置詞で分けてグループを作り覚える方法についてはネイティブが句動詞を理解したり、覚えたりする感覚と同じで、英語のニュアンスを理解しながら覚えることができるので、ネイティブもおすすめしています。
参考:5 Secrets to Learning Phrasal Verbs


それでは、次からは句動詞を副詞や前置詞でまとめて覚えるというのがどのようなことなのか、具体例を見ながら理解していきます。

副詞で分ける


まず一つ目は副詞での分け方です。
"up"という副詞を使った句動詞の例をみていきましょう。


念のため"up"の意味を確認しておきます。
"up"の持つ意味の一つに「仕上げる」というような意味合いがあります。ここではそのような意味で"up"が使われている句動詞を挙げてみます。

※ここで"up"がなんで「仕上げる」という意味になるの?という方のために補足させて頂きます。
そもそも"up"には「上方向へ向かう」という意味があります。
何かを始めたばかりの段階を一番下だとすると、上に向かうにつれ、完了に近づきます。

そのため"up"が「仕上げる」という意味を持つことになりました。





Add up
意味:最終的な合計に達するまで数字を足す。

Clean up
意味:綺麗になるまで掃除をする(片付ける)

Drink up
意味:コップやグラスが空になるまで飲む。

Dry up
意味:完全に乾かす。

Eat up
意味:お皿や容器が空になるまで食べる。

Finish up
意味:やるべきことを完全に終わらせる。

Heal up
意味:完全に直って、再び健康になる。

Heat up
意味:温まるまで熱する。

Grow up
意味:大きくなるまで成長する(=大人になる)

Pack up
意味:全てがケースやカバンに入るまでしまう。

Use up
意味:全てなくなるまで使う。

Warm up
意味:暖まるまで暖炉やストーブなど暖かいものの前に座る。


文章の中では、どのように使われるのか見てみましょう。


He added up the receipts and it totaled 500.00 yen.
訳:「レシートを合わせると500円だった。」

My mom told me to clean up my room everyday.
訳:「僕のママは毎日部屋を片付けるように言った」

Drink it up in ten seconds or you'll get one more.
訳:「それを10秒以内に飲み終えないともう一杯飲む事になるよ」

Eat up your steak before it gets cold.
訳:「冷える前にステーキを食べ終えてね」

I have to grow up and start doing something for my future.
訳:「俺は大人になって、将来のために何か始めないといけない」

Her kind words warmed up my heart and I moved on.
訳:「彼女の優しい言葉が俺の心を温め、俺は前に進めた。」




このように句動詞を副詞の意味で分けてみると、共通点が明確で無理なくグループ分けできるかと思います。


もちろん"up"には他の意味もあるので、上記以外の表現もたくさんありますが、
「副詞で分ける」というイメージはできたかと思います。


副詞をまとめた記事についても現在執筆中なので、また改めてブログを訪れていただけると嬉しいです。

前置詞で分ける



句動詞を副詞で分けたように今度は前置詞で分けてみましょう。
無理なく見つけられる共通点でグループ分けするというポイントは同じです。


早速、前置詞"on"を使った句動詞をみていきましょう。


"on"の細かい説明はここでは省きますが、"on"には「くっついている、触れている」や「続いている」というイメージがあります。


今回は句動詞を前置詞で分けるイメージをよりわかりやすく体験して頂くために、「続いている」という意味合いで"on"が使われている句動詞をみていきましょう。

※ここでなんで"on"が「続いている」なの?と思った方のために簡単に解説をさせて頂きます。

そもそもの"on"のイメージは「接触」という点が鍵になります。
ここから派生して、接触→時間的な接触→時間の近接=「続いている」というイメージの派生が起きています。

例えばこのような時間の近接という意味ではこのような例文が挙げられます。
・We'll send free samples on request.
請求があり次第無料サンプルをお送りします。




Carry on
意味:ある行動をやり続ける。

Drag on
意味:無駄にだらだらと長く続く。

Drone on
意味:メリハリがなく、つまらない感じで長く話す。

Dwell on
意味:くよくよと考える続ける。悩み続ける。

Go on
意味:ある行動をし続ける。進み続ける。

Move on
意味:前に進み続ける。何か悪い経験を克服して人生を歩み続ける。

Keep on
意味:同じことをやり続ける。繰り返しし続ける。

Crack on
意味:力をこめて何かをやり続ける。

Press on
意味:困難があっても構わずに決めたやり方でやり続ける。

Push on
意味:進み続ける。限られた時間の中でやり続ける。

Rabbit on
意味:うるさく話し続ける



実際に例文でどのように使われるのかをみてみましょう。



I really hate showing up to the meeting because it always drags on.
「会議に参加するの嫌なんだよね。だっていっつもだらだら長引くんだもん」


My boss told me not to drone on when I have a presentation.
「僕の上司は、プレゼンの時にだらだら話すことのないように言った」


All great leaders never dwell on their tiny mistakes.
「全ての素晴らしいリーダー達は小さな失敗に悩み続けることは決してしない。」


I've got to press on and get my things done to achieve my goal.
「俺は俺の目的を達成するために、頑張り続けて、やるべきことをやり終えないといけない。」


My grandma said to me "breaking up with your girlfriend was pailful, but you have to move on with your life." and I moved on.
「おばあちゃんは”彼女と別れたのは辛いけど、あなたの人生を歩み続けなきゃだめよ”と言った。そして僕は立ち直り前に進み出した。




このように句動詞に使われている副詞や前置詞の意味に焦点を置き、同じように使われている句動詞をまとめて覚えることで、句動詞の意味のイメージがしやすいだけでなく、記憶にもしっかり定着させることができます。


もちろん、副詞や前置詞をある程度理解する必要がありますが、一度マスターしてしまえば、理解できて使えるようになる句動詞の指数関数的に広がります。


もしこの副詞や前置詞といった品詞を使った句動詞の学習法に興味を持ち、副詞や前置詞などの品詞をもっとしっかり勉強したいと思った方は以下のリンクから僕たちが作成したUdemyの動画講座を覗いてみてください。


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表現の意味で分ける



続いてご紹介するのは、句動詞の意味でグループ分けして覚える方法です。


何度もお伝えしている通り、句動詞には表現がたくさんあります。
そのため、ある程度限定的なグループを作ったとしてもある程度の数を集めることができます。


例えば、「友人との関係性に関係する意味を持つ句動詞」や「感情を表現する句動詞」なども分けることができます。


このように分けるとそのグループ内の表現の全てを相互に関係しているものとして覚えることができるので、記憶にも定着しやすいです。


今回は、皆さんにとってイメージしやすいと思い、感情に関する句動詞をいくつかご紹介します。


Crack up
意味:一気にたくさん笑う
例文:His joke cracked up the office.
訳 :彼の冗談はオフィスをどっと笑わせた。

Freak out
意味:怒ったり驚いたり、怖かったりで感情をコントロールできない様子。
例文:My mom freaked out when she saw a creepy worm.
訳 :母はきもい虫を見つけ慌てた。

Stir up
意味:(感情を)かき乱す
例文:Don't stir me up with these stupid questions.
訳 :そういう馬鹿みたいな質問で俺を心をかき乱すのはやめてくれ。

Light up
意味:パッと明るくなる
例文:Her eyes always light up when her dad comes back home.
訳 :お父さんが家に変えると彼女の目はパッと明るくなる。

Tear up
意味:涙が込み上げてくる
例文:I couldn't help but tear up when she's gone.
訳 :彼女が去るとき泣かずにはいられなかった。




今回は感情に関する表現ということで、いくつかの句動詞をご紹介しました。
この他にも、恋愛に関するものや人間関係に関するものなど色々なジャンルごとに句動詞をグループ分けして覚えることもできるかと思います。


ぜひ皆さんの興味をそそられるジャンルを見つけて学んでみてください。


このブログでも今後ジャンル分けした句動詞をご紹介したいと思いますので、引き続きチェックしてみて欲しいと思います。


興味のあるテーマで学ぶ


皆さんが興味を持てるテーマごとに分けて学ぶことで、そのテーマに関係する句動詞をまとめて文章として学ぶことができるので、句動詞単体で覚えるよりもはるかに効率が良く学べます。


何より、実際にどのように使われているのかをセットで覚えることができるので、ネイティブが使う一番自然な形で身につけることができます。

テーマはなんでも良いのですが、
句動詞はカジュアルな表現として使われる、ということを踏まえると学習に適した題材はドラマや映画、ブログやyoutube動画など、内容が専門すぎないものであると考えられます。


興味本位で、試しに英語で書かれているレシピはどうかなと思い、寿司の作り方について調べてみたところ、以下のような句動詞が登場しました。
参考:BBC GOOD FOOD : How to make sushi


Cool down

Pick up

Cut into

Serve with

Stir through

cover with


このように学術的でない記事であれば、簡単に句動詞をたくさん見つけることができます。興味のあるものであれば、楽しく読むだけでいくらでも覚えることができそうですね。


レシピだけではあまり興味を持てない人もいるかもしれないので、日本の英語教育ではなかなか取り上げられない童話もご紹介したいと思います。


今回はこちらの三匹の子豚に登場する句動詞を以下にあげました。
参考:American literature: The Three Little Pigs

Send out

Build out (of )

Build with

Pass by

Let in

Blew down

Make of

Clamp down

Scrambled away 

Chase down

Work up

Come down

Eat up

Make up

Put on

Pull off

Boil up




童話ということで、当然表現は簡単な物ばかりなのですが、こちらにあげた句動詞の中にはどうやって使うのか、一見わからないものももあるかと思います。


日本の教育ではなかなか童話に触れないので、カジュアルな表現を見慣れていないのも当然ですので、仕方ないかと思います。


大事なのは、このような簡単な文章の中でも勉強になる重要な表現が隠されているということです。


また、三匹の子豚のような童話はいくらでもあるので、ぜひ興味あるものから手をつけて読んでみて頂きたいです。


まずは副詞・前置詞そして好きなジャンルへ




今回は句動詞の学習法ということで、句動詞とはどういうものなのか、という解説や句動詞の具体的な覚え方をご紹介してきました。


前章でお話した通り、句動詞の種類は非常にたくさんあるので、効率よくグループを作る方法もたくさんあります。


そのため、海外のブログやyoutube、ドラマなどをみて皆さんの中の句動詞の表現数を増やす方法もたくさんあるかと思います。


ただ、句動詞が動詞+副詞や前置詞であることや、副詞や前置詞の意味の理解が句動詞の理解にもつながることを考えると、まずは副詞や前置詞を理解し、そこから同じ副詞や前置詞が使われている句動詞のグループをわけて覚えるというのが最も効率が良いように思えます。


その後もしくはモチベーションが下がってしまった時などに、皆さんが興味を持てるジャンルの記事を読んだり、youtubeを見たりすることで、無理なく勉強を進めることができるのではないかと考えています。


今回の記事はあくまでも句動詞の勉強法という点に重点を置いて解説をしてきたので、今後はより具体的な句動詞の例をまとめた記事なども書いていきたいと思っています。


今後も皆さんの英語力アップに貢献できるような記事を書いていきますので、引き続きブログを訪れていただきたいと思います。


今回の記事で触れた副詞や前置詞などの品詞や英語学習で非常に大事な基礎をまとめた動画講座がUdemyで公開されていますので、もしよければこちらもぜひチェックしてみてください。


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プロフィール

管理人: マルチリンガルジョニー

 

高校中退→1浪→京大法学部→セブ留学(1ヶ月)→上海留学(1年間)→専門商社就職→香港駐在→2年で退社→韓国でフリー→医学部受験講師

 

モットーは『語学=ライフスタイル』
話せる言語は日・英・中・韓・広です。
TOEIC990。新HSK6級。

 

英語独学奮闘中の方を応援します。

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